能登半島の七尾で千秋楽です。
2006年初演、2007年再演、そして2010年秋再々演の『中西和久のエノケン』は今日を限りにお蔵入りです。 七尾は能登半島の東側の漁港でもあり、城下町でもあり門前町でもありと…落ち着いてしっとりした町でした。この町で千秋楽の記念にスタッフ・キャストへのちょっとしたプレゼントを求めました。ここは門前町でもあるので古い商家が立ち並ぶ通りがいい風情で、あるのです。その通りをブラっとしていると古い、ロウソク屋を見つけました。和ろうそくを作っていました。 紅白の和ろうそくのセットや、クリスマスのためのキャンドルなど、見ているだけで楽しくなるものばかりです。エノケン一座の皆さん、ありがとう。 今日は千秋楽ですから、楽屋の化粧前、衣裳、小道具、楽器、履物、大道具等など、終演後は整理を計算して片づけなければなりません。今回の稽古が始まって一年以上、お世話になった道具ばかりです。ありがとう。 お世話になったと言えば台本もそうです。手あかにまみれた台本も、次の舞台のために大切に保管しなくてはなりません。ありがとう。 台詞の一つ一つも、ダンスも歌も楽器演奏も発するそばから、お別れです。ありがとう。 緞帳が上がって、カーテンコールのタップダンスそして緞帳が下がるまで、ひとつひとつの場面と「さようなら」。ありがとう。 そして、この舞台を一緒に作っていただいたお客様ともお別れです。 かなうことなら、この舞台のどこかの一瞬でも、その記憶の中に生き続けることができるなら、俳優として望外の幸せです。ありがとうございました。 今回上演させていただいた中部・北陸のほとんどの町々は、幸いにも来年の夏『しのだづま考』で巡る予定です。 またお目にかかれる日を楽しみにしています。
by kyorakuza
| 2010-11-30 23:10
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